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トーテムポール

大きな木に、鳥や人の顔などが積み重なるようにして彫刻されているのがトーテムポールです。トーテムポールは、日本でも時々見かけることがあるので知っている人も多いと思いますが、インディアンの文化の一つであることはあまり知られていません。トーテムポール自体も、インディアンにとって意味のあるものですし、彫られている動物などの彫刻にも色々な意味があります。

トーテムポールをもつインディアン

トーテムポールとは?

トーテムポールトーテムポールは、インディアンの中でも限られた部族の間で発展した文化の一つです。北西沿岸地域に暮らすハイダ族などといったインディアンの部族の習慣で、自分達の家系を表す「クレスト」をもちいた木製のポールのことです。これは、子供が成人する時や結婚、埋そうといった儀式を行う時につくられていました。

トーテムポールが建てられるのは、こういった特別な行事のときだけです。儀式のために専門の彫刻師に何日も前からトーテムポールの作成を依頼して作らせます。トーテムポールを建てることができるのは、この地域に住むインディアンの部族の中でも貴族や族長などの身分の高いものだけだったようです。


トーテムポールの歴史

トーテムポールをつくり建てるという習慣が、いつごろから始まったのかははっきりしていません。トーテムポールの起源については、現在でも色々議論されていてまだまだ謎に包まれています。有力な説としては、ナース川の沿岸周辺に始まったといわれる説や、北西沿岸地方独特の大きな木製の住居「ブランクハウス」の柱に使っていたものが、トーテムポールの始まりではないかという説もあります。

作られるようになった時期についても、施されている様々な彫刻の装飾技術は大変優れており、ヨーロッパから金属の道具が持ち込まれてからできた文化ではないかという説を唱える人もいます。

また、先ほどのブランクハウスは、木材を使って組み立てられ中には彫刻を施した柱が使われていることもあったため、トーテムポールはブランチハウスと同じように貝殻や動物の骨を加工した道具を使った作り方でも製造することができるため、何千年も前から続くインディアンの文化だったのではないかという説を唱える人もいます。

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トーテムポールと文化

トーテムポールの意味

トーテムポールに掘り込まれている彫刻には、ワシやオオカミなどの動物をモチーフにしたものの他に、月や太陽といった彫刻もあります。トーテムポールに使われる様々な彫刻のモチーフは、インディアンの家系で伝承されている家紋もしくは紋章のようなものです。

ハイダ族の間では、半族制度という習慣があり部族の中に「ワタリガラス族」と「ワシ族」がいて、それぞれ別のクレストを持っています。たとえばワタリガラス族のある家系に伝承されているクレストには、シャチや月、灰色熊、ワタリガラスなどがありますし、ワシ族の家系では、ワシ、ビーバー、カエルなどといったクレストが伝わっています。

また、トーテムポールに刻まれたクレストを見ると、そのトーテムポールを持つ部族もしくは家族の歴史がわかるようになっています。伝承され受け継がれてきた歴史の中で出会った動物や出来事などが、時には怪物のような形でも表現されていて、物語のようにメッセージを後世に伝える役割もしていました。

トーテムポールとポトラッチ

インディアンがトーテムポールを立てる際には、必ず「ポトラッチ」という儀式が行われていました。ポトラッチという習慣は、トーテムポールと同じく北西沿岸地域独特の習慣で、自分の持っている財産のほとんどを招待した客に贈り物として分け与えるというものです。

ポトラッチが開かれる時には、かなり前から贈り物にするための織物などの装飾品やアクセサリー、動物の毛皮や食べ物などが用意されます。このとき、ポトラッチを開くものが破産してしまうことのないように最低限の食料などは確保することができましたが、それ以外の富はすべて分け与えることになっています。この習慣は、自分の富を周りに分け与えることで、トーテムポールを立てるような特別な儀式を周りに認めてもらったり身分や地位などによる部族間の緊張関係を和らげたりする働きがありました。

また、ポトラッチに招待されたものは、自分がポトラッチを開く際に招待し返すという制度になっているため、ポトラッチによって完全に財産を失うというようなことはありません。ポトラッチの習慣は一時期カナダ政府によって禁止され、開催者が逮捕されるという事件もありましたが、禁止されてもこの習慣はなくなることはありませんでした。後に、インディアンの伝統文化の一つとして認められ、現在では禁止されることもなくなりました。

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